阪神タイガーストレーナー 仲野伸洋さん「ワクワクするような夢を見つけてほしい」

桐生南高校OBで現在は阪神でトレーナーを務めている仲野伸洋さん。
野球部では主に二塁を守り、練習では伝統の南高坂を何度もダッシュして体を鍛え上げた。
阪神のリーグ優勝に貢献したこのオフの2025年の12月12日、清桜高校で講演を行い約5年ぶりに来桐した。
講演後に、当時の思い出や高校生へ継承した“夢を持つ大切さ”について語ってもらった。
今でも印象深い南高坂での坂道ダッシュ
野球との出会いとしては小学生の頃で地区野球と言うんですかね、近所の大人たちが教えてくれるような。そこが野球がスタートでした。
当時は子どもながらに野球の楽しさや魅力に惹かれていったことを覚えています。
桐生南高校にも野球部に入って、印象的な練習としては坂道がありまして。あの南高坂があってその坂道ダッシュでしょうかね。誰がこんなところにあんな坂をつくったのかなと(笑)。その記憶は鮮明に覚えてます。
桐南は強豪校というような位置付けではなかったかもしれないですが、全員が本気で野球に打ち込んで甲子園を目指してるメンバーでしたので、充実した3年間を送れたと思ってまいす。
そんな桐生南高校が今「KIRINAN BASE」として活用されていますが、あの当時のまま残ってるところとリニューアルされて活用されているところが融合されていて、すごくいいなと思いながら懐かしく見させていただきました。
私が桐生に帰省したのが5年ぶりぐらいになるのですが、野球もそうですし勉強など全てに無我夢中で取り組んだ3年間を思い起こさせてくれましたね。

1年生時に出会った先輩がルーツに
トレーナーを志すきっかけになったのもここ桐南でした。始まりは倉俣(徹:巨人軍野球振興部部長)さんで、私が1年生の時に講演に来てくださいました。その時に“これだ!”と思って、終わった後質問しに行きました。
あの時に夢、目標を持てたからこそ厳しい練習などいろいろ乗り越えて来れた。
夢叶って今阪神のトレーナーをやらせていただいていますが、接している選手が一軍の舞台で活躍してヒーローインタビューを受けたり、勝利に貢献するプレーを見た時、「この仕事をやっていて良かったな」と思わせてもらうシーンです。
ですが、まだトレーナーの仕事自体は狭き門かもしれません。治療院自体はすごく増えていると思いますが、食べていけるだけのポジションがあるかって言われると、私個人の印象ですがまだまだしっかりと確立されたようなものではないと感じています。
今日ありがたくも講演をさせていただきましたが、一番伝えたかったのは初めに挙げさせてもらった、「本当に心からワクワクするような夢を見つけてほしい」なと。
そんな夢と出会えたら、きっとこの先厳しい壁に当たってもうまくいくのではないかと思っています。なかなか難しいことかもしれないですが。
人生を懸けて『これになりたい!』というのに早く出会ってもらいたいなと願っています。

自分は本当に人に恵まれたなと強く思います。夢を持った時に、周囲にいてくれた人たちみんなが後押ししてくれたんです。『絶対できるよ!』などとたくさん声をかけてくれたのが、今につながってると思っています。
両親も海外へ留学したいと言った時は最初驚いていましたが、それでも『全力で応援するよ』と言ってくれました。金銭面などいろいろな障壁もありましたし、当時は苦労もかけたと思います。
改めて今日自分で講演の原稿を作りながら感謝しないといけないなと思った次第ですね。
「諦めずに努力し続けている人が報われる」
スポーツの世界ですし、すべての努力が報われるほど甘い世界ではないと思うんですよね。たくさん努力してきても、それでも活躍できなかった選手をたくさん見てきましたから。
ただ活躍している選手というのは、間違いなく努力を継続してきている選手なんですよね。 なので諦めずに努力し続けている人が報われると言うべきでしょうか。
全ての努力は報われないけども、報われた人というのは必ず努力をしてきた人であると。これだけは例外なく言えると思います。
桐生南高校・桐生西高校の野球部OB会がありますが、改めてその存在であったり、地域の方々の後押しのありがたさを本当に実感しています。
今度は自分が少しでも恩返しできるように何かで力になりたいなと考えています。


